病理

「子どもを病人にしたてる親たち/坂井聖二」

代理ミュンヒハウゼン症候群関連著書。まだタイトルなどに「代理ミュンヒハウゼン症候群」ってキーワードが入っていないですね。著者は小児科医で児童虐待などに関する著書のある小児科医。 CAPのニューズレターに連作されたものなので読みやすいです。 検索…

「天才だもの。 わたしたちは異常な存在をどう見てきたのか/春日武彦」

天才という現象の持つチープでキッチュなあり方、天才というより天才になりきれない常人たちの異常な日々。天才だもの。 わたしたちは異常な存在をどう見てきたのか春日 武彦 青土社 2010-09-24売り上げランキング : 130591Amazonで詳しく見るby G-Tools関連…

かつてあった精神医学と哲学の蜜月 「精神医学から臨床哲学へ/木村敏」

木村先生の著作、統合失調論、時間論などはいまひとつわかっていないのですけど、この自伝は面白く読みました。戦前の学制からの混乱をへて新制一期生として京大医学部に入学。趣味の音楽、奥様とのなれそめなど家族史。ドイツ語、フランス語など精神医学の…

「被害妄想――その背景の諸感情/ピエール・ジャネ」

『症例マドレーヌ』に続く、松本雅彦先生によるジャネの翻訳。「転嫁症」=自分の病理を配偶者に移す病理、なんて言葉初めて知りました。被害妄想――その背景の諸感情ピエール・ジャネ 松本 雅彦 みすず書房 2010-03-20売り上げランキング : 26170Amazonで詳…

非哲学的な自分の頭 「臨床哲学の知 ~臨床としての精神病理学のために/木村敏」

昔から木村敏先生の本は表層的な意味はわかっても、臨床とどう結びつくかが感覚的につかめない。読んでも、非合法化以前、加藤清先生の指導の下でのLSDの被験者体験の話とか、村上仁が「精神病理学は臨床のことだ」といった話とか、そういうとこに目がい…

精神病理学とは何だろうか/松本雅彦

いまや絶滅寸前の精神病理学ですが、1987年というまだ生物化学的精神医学が花開く前、宇都宮病院事件の記憶もさめやらぬ時期に書かれた精神病理学的精神医学史。アマゾンのユーズドで300円もせずに買えるのはお買い得。 にぶいことにジャネの項を読んでいて…

パンセ・スキゾフレニック―統合失調症の精神病理学―/内海健

パンセ・スキゾフレニック―統合失調症の精神病理学―内海 健弘文堂 2008-10-06売り上げランキング : 26118Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 うつ病の心理―失われた悲しみの場に 臨床瑣談 スキゾフレニア論考―病理と回復へのまなざし メランコリー ―人生…