子どもたちとのソリューション・ワーク/インスー・キム・バーグ テレサ・スタイナー

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 原題は "Children's Solution Work" 。"Working with Problem Drinkers"(邦題:飲酒問題とその解決)のように"Working with Children"であったら邦題でもよいと思いますが・・・。精神分析でもワーキング・スルー(徹底操作)の主語は誰なのか、分析家なのか、被分析者なのか、それとも両者なのかという議論があります。邦訳だと、明示はされないけれどワークするの主語はセラピスト。原題ではソルーション・ワークの主語は子どもたちだから、「と」を抜いて「子どもたちのソリューション・ワーク」という訳の方が良いと思います。当然「子どもたちのソリューションの宿題」という意味もかかっているでしょうから。内容的にはティンエイジャーの非行の問題も扱われているので、僕がつけるなら「子どもたちとティーンエイジャーのソリューション・ワーク」かな・・・
 子どものプレイ・セラピーだとどうしても治療契約があいまいになる傾向があるような気がするけれど、ソリューション・フォーカスはそこがきちんとできるところが良いですね。
Story-telling 、マペットを使った外在化、描画を使った技法など興味深いです。アメリカの子どもたちがピカチュウを描いているのに改めてグローバル化を感じます・・
 お薦めです。


 私たちが正しい方向に向かっているとわかるためにはどのような小さなサインが見えればよいでしょうか?

  • p.261 自分の私生活を再請求する → 取り戻す

子どもたちとのソリューション・ワーク
子どもたちとのソリューション・ワークインスー・キム バーグ テレサ スタイナー Insoo Kim Berg

金剛出版 2005-05
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