現富山大学保健管理センター助教授、心療内科医の著者によるユング派のアプローチによる癌患者の心理的サポートの実践の記録です。癌患者の描画も納められています。
自分などもセラピーをやるときにやっぱり「変化」を目標にすることが多いわけですが、難病のサポートという分野ではそうもいかないわけで、この本に載っている事例でもクライアントの死によって終結となるものが結構多かったです。これを身体面と、心理面を両方ともやるとなると、う〜ん、身体をこわしそうです。
とても真似できないなと思う一方で、「人生のリ・メンバリング」を読んだ後のせいか、こんなに治療者が献身的に接していると、ひょっとして治療者の存在が家族よりも大きくなっちゃったりしないのかと心配になりました。こういう分野に関わったことがないのでよくわからないのですが・・・機会があれば是非直接お聞きしてみたいなと思いました。
癌と心理療法 | |
岸本 寛史 誠信書房 1999-09 売り上げランキング : 43384 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 緩和のこころ―癌患者への心理的援助のために がんとこころのケア |