心理療法とスピリチュアルな癒し―霊的治療文化再考/實川幹朗 編


〈見えないもの〉を語ることは、「病気」なのだろうか? 巷で大流行のスピリチュアルな癒しも、「正統なアカデミズム」からは徹底的に異端視されている。一方で国家資格を目指して勢いづく臨床心理学。近代という時代性と切り離せない臨床心理学の歴史的背景を検証、古来からのスピリチュアルなケアとの統合の可能性を問う、新しい「魂の学」の始まり。


 人間性心理学会問題ではいろいろご苦労があられた實川先生の編による心理療法と霊の世界の接点。ユタ、拝み屋と心理臨床家との協働、猫憑きの事例、前世療法など出ていておもしろい。といっても執筆者は全員臨床心理士で、なおかつ日本心理臨床学会の自主シンポジウムが発展して書籍となったものとのこと。


 何と又吉先生、静岡大学工学部ご出身ですか。ちょっとびっくり。實川先生と静大・東大つながりかぁ・・・って自分もそうだった。

心理療法とスピリチュアルな癒し―霊的治療文化再考
心理療法とスピリチュアルな癒し―霊的治療文化再考恩田 彰 賀陽 濟 又吉 正治

春秋社 2007-10
売り上げランキング : 84958

Amazonで詳しく見る
by G-Tools