あの『虚無への供物』の大作家は優雅に薔薇園にて、貴族として死なせてあげたかった。晩年の助手による中井英夫の晩年の日々。アルコール依存と肝硬変によって蝕まれた体。
危篤の知らせを聞いて病院にかけつける著者が『虚無への供物』の頁をめくると、文頭にその日の日付12月10日が刻まれている。12月11日回った頃に病院に駆けつけると、巨星はまさに11時50分、『虚無への供物』開始その日にこの世を去ったのだった。
久々に本を買った。
彗星との日々―中井英夫との四年半
本多 正一
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虚無への供物 | |
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