神様・手塚治虫があまりにも偉大であるために、ほんとうにマンガは手塚が作ったというような錯覚に陥ってしまう。確かに手塚は天才であり、偉大であったけれど、ただひとりでマンガを作り出したわけではなく、多くのマンガ家たちの作り出した道筋の上で花開いた。
そしてその影にはすでに忘れ去られた多くのマンガ家たちがいる。
この評伝が取り上げているのもそのひとり。ぼくらも手塚治虫のエポックメイキングな傑作「新・寶島」の原作者としてマンガ史に名前を残している手塚治虫の「師匠」、酒井七馬である。
「新・寶島」40万部大ベストラー説などマンガ業界の伝説を検証しているところも面白い。
| 謎のマンガ家・酒井七馬伝―「新宝島」伝説の光と影 | |
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