カウンセリングよりソーシャルワーク「スクールソーシャルワークの実践方法/石川瞭子 編著」

 編者による12の事例、21番リソトミー、近親姦性同一性障害、DV、自殺企図、障害認定、生活保護の不正受給、家族の精神障害・アルコール依存、母親の売春、貧困、多重債務、が圧巻、これがある種の学校の現状。


 生活全般にアクティブに介入する福祉職と個人的心理的にサポートする心理職というイメージが一般的に普及しているが、しかしながら実際は両者の仕事に線引きはない。(p.110-111)
 全くその通りと思う。ただ次の記載はひっかかる。

 また、性同一性障害を訴えたM子も、可能性として発達障害を視野に入れなくてはならない。M子は兄弟の間に育ち自分は男だと思い、男として生きることが自然だと思っていると述べている。それは社会的状況の認知に問題があり、同一性に困難を生じやすいアスペルガー障害特有の行動だともいえる。兄弟の間の女子は、兄弟に囲まれているがゆえに自分は女だと認識するのが一般的だからだ。(p.130)
 可能性はあるかもしれないが、あまり一般化するのはどうかと思う。
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