やや内的世界の理想的イメージを十分現実検討できていない、ようするに「おめでたい」です。
だからこそ、この多様な領域を横断する仕事を、それぞれ別のものとせず、”臨床心理士”というひとつの専門性をもって応ずることができるような実践・教育・研修の道をずっと追求してきたのです。こういった専門性の仕方は、すでに早くから臨床心理士専門家を国家資格化している他の国々に比べて劣っているものとは思えません。(ii)
ここらへん、従来の臨床心理士関連書籍では否認されてないことになるか、批判されるかどっちかでした。濱野先生が述べられている専門性と素人性の両立という問題は認識を同じくします。
「日本臨床心理学会」はその後、目に見えない社会的圧力に立ち向かい、当事者とともに考えていこうとする運動体としての方向に学会の歩みを進めてゆき、現在に至っています。(p.20)
少なくとも慶応心理セミナーでずっと昔に馬場礼子先生がいっていた「臨床心理学会は当事者団体になった」という発言よりはずっとまともです。当事者の参加できる学会と、当事者団体は別物です。(この発言を聞いて頭にきたときは、臨床心理学会にはいってたわけではないのですが。)
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