長いつきあいの作家のラノベ 「少年テングサのしょっぱい呪文/牧野修」

 別に意図してやってるわけじゃないんだけど、つい滅びる方を選択してしまう。もちろんビデオはβを買ったし、ビデオディスクはVHD。雑誌もあんまり買わない方なんだけど、ごく少数定期購読していた『幻影城』、『奇想天外』、『SFアドヴェンチャー』、『EQ』となんかことごとく廃刊になっている。
 そんな『奇想天外』の新人賞でお目にかかって以来のおつきあいの牧野修。第一回の佳作が新井素子山本弘で、第二回の佳作が谷甲州甲州)と牧野ねこ(牧野修)。同じく廃刊になった『幻影城』出身の竹本健治安森然のイラストでラノベ化したときはさすがに感慨があったけれど、牧野修はいろいろノベライズやったりしているから、まあびっくりというのでもない。それでも外出先で電撃文庫、しかもすめらぎ琥珀のイラストつきの表紙で読むのはちょっと勇気がいった。
 中身はというと邪神あり、仮想人格あり、グロ描写ありとはいえ、形式的にはラノベ、間違って『アクアリウムの夜』を読んでしまうほど恐ろしい影響はありません。

少年テングサのしょっぱい呪文 (電撃文庫)少年テングサのしょっぱい呪文 (電撃文庫)
牧野 修 すめらぎ 琥珀

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