「狂気の西洋音楽史――シュレーバー症例から聞こえてくるもの/椎名亮輔」

 フロイトの有名症例シュレーバーと、晩年狂気に陥った音楽家シューマン。ふたりを取り巻く音楽を巡る奇妙な人間関係。実は二人はライプチヒ大学法学部の先輩後輩の関係。また狂気に至ったシュレーバーは精神病院でピアノを比較的落ち着いていた。


 マーラーフロイトとの絡み、シェーンベルクの曲の歌詞をアナ・Oの親戚が書いているというような、意外なところで案外狭い人間関係が面白かったですね。

狂気の西洋音楽史――シュレーバー症例から聞こえてくるもの
狂気の西洋音楽史――シュレーバー症例から聞こえてくるもの椎名 亮輔

岩波書店 2010-11-19
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