ロールシャッハ法をいかに学ぶか

　心理テスト全般を今はあんまりしないのですけれど、まあ一応大学院時代には学んでいました。ロールシャッハ学習について知りたいというリクエストがあったので、もう数十年遅れのやり方ですけれど、参考になればと思って書いておきます。
　

　観測範囲は狭いですが、ぼくらのころは実質的には選択肢はこれしかなかったように思います。今は亡き村瀬孝雄先生と先輩の松井仁さんが勉強会につきあってくれました。一限始まる前の8時から30分（だったと思う）に、各自の取ってもらった図版の反応一枚を検討するというものでした。各自の個性が図版にどのように反映されるかを検討するという非常に充実したグループワークでした。これはやり方を間違えると危険なことになると思いますが、そのような学びを支えてくれた環境に感謝します。

新・心理診断法―ロールシャッハ・テストの解説と研究
	片口 安史 金子書房 1987-06 売り上げランキング : 62929 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 ロールシャッハ・テストの学習―片口法スコアリング入門 ロールシャッハ・テスト―その実施・解釈・臨床例 WISC‐3アセスメント事例集―理論と実際 エッセンシャルズ　心理アセスメントレポートの書き方 臨床心理士資格試験問題集〈1〉平成3年~平成18年

　ワークブックもやったような気がします。確かこれだったように思います。今気づきましたが、藤岡先生の講義の司会を学生相談研修会でやっていました。

ロールシャッハ・テストの学習―片口法スコアリング入門
	藤岡 新治 松岡 正明 片口 安史 金子書房 1993-10 売り上げランキング : 321113 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 新・心理診断法―ロールシャッハ・テストの解説と研究 ロールシャッハ・テストQ&A ロールシャッハ・テスト―その実施・解釈・臨床例 臨床心理士資格試験問題集〈1〉平成3年~平成18年 精神科臨床における心理アセスメント入門

　やはりこれだけ複数のスコアリング・システムがある以上、事象のとらえ方の多様性を知るためにも他のスコアリングシステムを知るということは必須でしょうか。これは講義で読んだのか、勉強会で読んだのだったか。立体反応とかがかなり片口式とは違うとらえ方だったような気がします。

知覚分析―ロールシャッハ法の体系的展開 (1980年)
	Z.A.ピオトロフスキー 上芝 功博 新曜社 1980-11 売り上げランキング : 1270517 Amazonで詳しく見るby G-Tools

　哲学的な基礎、象徴的な理解に関してはこれということになっていました。ユング系のベック式スコアリングだったと思います。

ロールシャッハ・テストの体験的基礎
	アーネスト・G・シャハテル 空井 健三 みすず書房 2000 売り上げランキング : 428765 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 心理学と精神医学の分野での報告書の書き方 認知療法・認知行動療法カウンセリング初級ワークショップ―CBTカウンセリング バウムテスト［第３版］ー心理的見立ての補助手段としてのバウム画研究 山上敏子の行動療法講義with東大・下山研究室 ケースの見方・考え方―精神分析的ケースフォーミュレーション

　エクスナー式はまだ翻訳されていなかったので、今は亡き松井仁さん中心の勉強会で読んでいました。松井さんのロールシャッハに対する取り組みにはものすごく影響を受けました。この勉強会でテストレポートを検討してもらったことが、非常に勉強になりました。

ロールシャッハ・テスト―包括システムの基礎と解釈の原理
	ジョン・E. エクスナー 中村 紀子 金剛出版 2009-07-08 売り上げランキング : 294350 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 性格心理学への招待―自分を知り他者を理解するために (新心理学ライブラリ) 統合失調症がよくわかる本 子どもと若者のための認知行動療法ガイドブック―上手に考え、気分はスッキリ 精神力動的精神医学―その臨床実践「DSM‐4版」〈3〉臨床編 2軸障害 ロールシャッハ・テスト講義〈1〉基礎篇

　ワークブックも英語のものをやりました。難しかったです。今日本語版でもでているこの反応はこれみたいなアンチョコ本もなかったので判定に迷いました。

ロールシャッハ・テストワークブック
	ジョン・E. エクスナー 中村 紀子 金剛出版 2003-05-15 売り上げランキング : 267219 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 ロールシャッハの解釈 ロールシャッハ・テスト形態水準表 ロールシャッハ・テスト―包括システムの基礎と解釈の原理 ロールシャッハ・テスト解釈法 包括システムによるロールシャッハ臨床―エクスナーの実践的応用

　どれか一冊となるといろいろあげてしまって、よけい混乱することになってしまったかもしれません。
　まあ、こういうときは直感で何か選んでみるというのが正しいと思います。