「妖怪図巻」／「猫―クラフト・エヴィング商会プレゼンツ」

妖怪図巻／京極夏彦多田克己

　ポケモンのようなモンスターのデータベース化は最初からなされていたわけではない。単体の妖怪の出現が、人の関心を引くことによってコピーされ、変形され、一覧化されるなかで、属性の設定が進み、そのジャンルが発展していく。怪獣に関してもぼくらの世代はそうしたデータベース化のプロセスをリアルタイムで見てきた。ゲーム世代の人にとっては、ポケモンのようにあらかじめすべてのモンスターを載せるひとつの本の存在が前提とされているのだろう。
　本書はさまざまな妖怪本の間で同じ妖怪がどのようにコピーされていったか、あるいはどのような変形が起こっていったか、どのような亜種が存在したかを比較によって明らかにする一冊。

妖怪図巻
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猫―クラフト・エヴィング商会プレゼンツ

　1955年のアンソロジーをクラフト・エヴィング商會が新たな装丁とボーナストラックを付けくわえて再刊。
　今だったら当然大島弓子とか入るんだろうね。
　ただいきなり猫が死んじゃう話が続いて、ちょっとめげた。

猫―クラフト・エヴィング商会プレゼンツ
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