忘れてたけどウェブ開設10周年

 うっかりしてたけど、2月22日で「裕's Object Relational World」開設から10周年でした。1992年頃から商用のインターネット・プロバイダーが設立され始め、1994年頃にnifty serve(現@nifty)などのパソコン通信会社が参入。95年頃からISDNが普及し始めました。僕は多分90年9月に nifty serve に入会。以降、PC-VAN、日経MIX、アスキーネットなどでパソコン通信を始め、97年からこのウェブを始めたわけです。当時はまだダイアルアップ回線でしたね。栄枯盛衰の激しいこの世界、移り気な自分がよくも10年続いたものです。当時の記録を見返してみると、最初にネットに読書メモ(当時は単に書名をアップしていただけ)は1998年1月10日。

水戸黄門は旅嫌いだった/楠木誠一郎

 図書館で大量の本を借りるため、予約の本を受け取る間に長い時間待たされる。相互貸借の本は返却期限を手動で入力しなおす必要があるためだ。その待合い時間に読んでいたら三分の一くらい読んでしまったのでついでに借りた。
 どこかで名前を見たことがあると思ったら「講談社青い鳥文庫」にミステリを書いてる人だった。

水戸黄門は旅嫌いだった!?―種明かし日本史20人の素顔
水戸黄門は旅嫌いだった!?―種明かし日本史20人の素顔楠木 誠一郎

朝日新聞社 2006-03
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わたしの菜食主義/秋田昌美

 ノイズ・ミュージシャン秋田昌美氏のヴィーガンとしての目覚めと日常を記しています。ヴィーガンとはVegitarian という語の前と後をくっつけた造語で、肉、魚介類、鶏肉、卵、乳製品、蜂蜜など動物・鳥・昆虫などに関わるものを口にせず、衣服や靴などにも使用しないライフスタイルのことをいいます。後半の主張から動物虐待に反対するアニマルライツ運動ともオーバーラップしています。菜食主義と一口に言っても、卵をどうするか、乳製品はどうするかなど細分化されるようですが、秋田市の場合は動物虐待に荷担しない場合は、卵・乳製品の摂取はOKとし、家で飼っているチャボの産み落とした卵などは食べるようです。そのかわり、カツオだしや動物由来のアミノ酸などは全部アウトという特殊な環境でないと外食ができないライフスタイルです。
 暴力的なノイズ・ミュージックと菜食主義の結びつきは不思議な感じですが、右翼も左翼も突き詰めると結局はエコロジーに向かうのとなんだか似ているような気もします。まあ昔の過激な反体制パンクは動物虐待を掲げていたりしていましたからなんとなくわかる気もするのですが、かつて秋田氏が傾倒していたサドマゾヒスティックなポルノグラフィーとの整合性はどうなるんでしょうね。本書ではまったくふれられていませんが。

わたしの菜食生活
わたしの菜食生活秋田 昌美

太田出版 2005-12-06
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