指示と指導

 ネットを覗いてみると、医療心理師が「医師の指示」のもとに置かれる診療補助職になってしまったら、変な指示にも従わなければなならないのではないかという不安が書き込まれている。
 通常の企業では上司は部下に対して、業務指示(業務命令)を行い、これに違反すれば服務規程などに反するということで懲戒の対象となる。上司が変な指示を出したらどうするんだ、という状況は変わらないわけだけれど、そういう時はもちろん「こうした方がよいのでは」と提案し議論するべきだ。しかし、最終的な決定権は上司にある。たとえおかしな指示でも、上司がそうせよというならば従わなければならない。そのかわり上司はその決定に関する責任を負うことになる。
 きちんと話のわかる上司ならば指示(命令)関係があることはそう恐ろしいことではない。ダメな上司にあたったら・・・それは大変なことだけれど、通常の社会にはよくあることなのだ。
 いずれにせよ「指示に従えない人」は一般企業で働くのはとうてい無理。大学の先生になれてよかったねというところかな。