日本霊異記などの説話集にあっては蛇など人ならぬ異類が人と婚姻することが普通に描かれていた。この「異類」をキーワードとして、日本文学を読み解く。
取り上げられている作品は多和田葉子「犬婿入り」、徳田秋声「あらくれ」、富岡多恵子「遠い空」、吉井由吉「夜の香り」、二葉亭四迷「浮雲」。「犬婿入り」以外は必ずしも異種婚姻譚ではないけれど、「他者」の象徴的表現として「異類」をあげているようです。
異類という物語―『日本霊異記』から現代を読む | |
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