少女時代/フランソワーズ・ドルト

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 フランスの児童分析家フランソワーズ・ドルトの自叙伝。姉の死、母との確執などを子どもに語りかけるというスタイルで描いています。やっぱりドルトは良いね。
 タイトルの訳語「少女時代」は残念。これだとドルトの少女時代に限定された感じ。"Enfances" と複数形にしているのは下記のような子どもたちの姿と自分を重ねているので、ここに性別をくわえるべきじゃあない。「こども時代」か「こどもの頃」がよかったなあ。


 私が素晴らしいと思ったのは、ありのままの子どもの姿。すべてに対し、世界に対し、自分をオープンにしていて、象徴の世界とアレゴリーの世界、現実のなかと夢のなかに同時に漂い、語り聞かせられるすべての物語を記憶し、物語に出てくる人物が、本物の人間か頭の中でこしらえた人間かと質問してくるのです。(p.123)
少女時代
少女時代フランソワーズ ドルト Francoise Dolto 東郷 和子

みすず書房 1996-12
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