死者の救済史―供養と憑依の宗教学/池上良正

 ナラティブのリ・メンバーリングなんかでも死者のいる世界は聖者によって構築されるというところがあって、宗教の退潮した日本ではターミナルケアというのはなかなか難しいことだろうと思います。このあいだもNKHで死にゆく子どもの話をやっていて何だか切なくなりました。
 この本は宗教学的な視点から書かれた本ですが、死者のイメージの歴史的変遷を穢れー払い、憑依ー成仏という二つの軸から考察しています。

死者の救済史―供養と憑依の宗教学 角川選書 354
死者の救済史―供養と憑依の宗教学   角川選書 354池上 良正

角川書店 2003-07-31
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