昭和幻燈館/久世光彦

 筆者は昨年亡くなったテレビドラマ「時間ですよ」とか、向田邦子ドラマの演出家、そういえば川上弘美の日記にも登場していた。テレビの人というイメージがあって今まで読んだことがなかったのですが、野溝七生子についてのエッセイが『少女領域/高原英理』で紹介されていたので読んでみました。著者の文筆家としてのデビューのエッセイ集ですが、野溝七生子のだけでなくて、21歳で鉄道自殺した芥川賞候補作家の久坂葉子とか、ヴィスコンティ映画のナチス制服の美しさの話だとか、エロティックかつ耽美的な話でおもしろかったです。

昭和幻燈館 (中公文庫)
昭和幻燈館 (中公文庫)久世光彦

中央公論社 1992-08
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