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ゆえあって最近出版された精神医学、臨床心理学関連の書籍を読んでいます。全体から見ると精神科医の書く文章の方が力があって、何だか悔しい気分だったのですが、この本にぶつかってやっとすこしばかり安堵しました。
自閉症と診断された子どものプレイセラピー事例ひとつを丹念に取り上げて、事例を通じながら理論的背景を取り上げています。プレイルームの備品一つ一つへの配慮から、臨床家としての基本姿勢について学ぶことは大きいと思います。プレイセラピーに携わる臨床家も、それ以外の方も是非読んでみることをお勧めします。
雑誌「精神医療」の書評では千原先生が現実面のケースワーク的側面を描いていないと批判していましたが、それもまた特に子どもの心理療法においては重要な視点ですね。
症例でたどる子どもの心理療法―情緒的通いあいを求めて | |
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