なんだかコミック原作みたいですね。映画化にはよいかもしれません。
スペイン語のjoに「ジョ」とカナをふるのはよくないとか、なんで「non いいえ」のフリガナは「ノン」なのに、「nom 名前」は「ノム」なのかとか、あいかわらずつまらない部分にひっかかります。
いまのところ、一番引っかかったのは下記の部分。
この訳はどうなんだろう。「数学をやっている者」という限定があるから、PIは表層的には円周率のπでしょう。Private Investigator の頭文字のPIは裏の意味。PHIですぐに思ったのは成績優秀者の会員制クラブの phi beta kappaの phi。この phi が切れ者というイメージと 黄金比=w ÷ h で h がはいっているということで、こういうジョークになったのかな。ちょっと苦しすぎますかね。
「私立探偵(PI) と混同しないでくださいよ」ステットナーはにやりと笑って付け足した。「僕ら数学をやっている者はよくこう言うんです。黄金比( PHI )は H があるおかげで PI よりずっと切れ者だってね!」(p.128-129)
グーグルで検索してみると同じところで引っかかった人は他にもいるようで、
http://203.138.242.195/sp/200405-05/cts10.html
に誤訳の指摘と、翻訳者の弁明も書かれていました。
原文は "PHI is one H of a lot cooler than PI!"
柳瀬尚紀氏になったつもりで訳してみると
お粗末さまでした。
黄金比の成績表でオール・「ファイ」ブは、ハードボイルドいっ「パイ」よりずっとクール。だって叡智があるんだもの。
ダ・ヴィンチ・コード (上) | |
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