図解雑学 心と脳の関係/融道男

 「こころの科学」の書評で風祭先生が取り上げていたものです。イラストつきでわかりやすく心脳問題を取り上げています。精神疾患の説明はDSMじゃなくて、神経症とかちょっと古い感じです。イラストはちょっとしょぼいですね。どうせなら萌え絵にしたらもっと売れるかも?・・・シリーズコンセプトとずれてしまいますが・・・コストパフォーマンスは高いと思います。
 天才の病跡学に関しては、範囲が広すぎるのではないかと思いました。一応、説に過ぎないと注意書きはありましたが・・・統合失調症とされたのが、ニュートン芥川龍之介三島由紀夫中原中也ヴィトゲンシュタインカフカヘルダーリン・・・三島由紀夫なんかどうみても違うと思うのですが・・・
 世界初の向精神薬というとクロルプロマジン(1952)ということになっていますが、実は躁病へのリチウム投与(1949)の方が先なんですね。知らなかったです。

  • p.220 睡眠薬バルビタールの語源は合成のために尿を提供したバーバラという女性にちなむ・・・こんなふうに名前が残るのも何だか・・・

心と脳の関係
心と脳の関係融 道男

ナツメ社 2005-10
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