フリンジ・カルチャー/宇田川岳夫

 オタク文化の更に辺境。「アストロ球団」でメジャー化したマッスル志向の影で、異様な物語世界を構築し近年、著者らを中心に再評価がすすむふくしま政美。「聖マッスル」リアル・タイムで読んでいた身としては懐かしい・・・風忍とか、異形性なんかそれほど意識せずマンガのひとつと読んでいましたね。子どもというのは恐ろしきもの・・・
 マンガを期待して読んでみたけれど、三上寛友川かずき天井桟敷J.A.シーザーなどの日本のアンダーグラウンド・ミュージックにもふれられていておもしろかった。新興宗教カルト、サイケデリックミュージックのヤホワ13の情報が載っていたのも貴重。宇田川氏はキャプテン・トリップ・レコードからのヤホワ13再発にも関わったらしい。ここらへんの記事は明大前のレコード店モダーン・ミュージックの小冊子G−モダーンに連載されている。モダーン・ミュージックには大学時代結構足繁く通って、ちょこっと翻訳の手伝いなんかしたので懐かしい。

フリンジ・カルチャー―周辺的オタク文化の誕生と展開
フリンジ・カルチャー―周辺的オタク文化の誕生と展開宇田川 岳夫

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