「寺山修司 生と死の履歴書/福島泰樹」

 結構新しい本でしたね。大学の図書館にあったので読んでみました。著者は短歌絶叫コンサートの歌人
 だけど、いきなり寺山の不完全な死体として生まれ、完全な死体になるという詩句から、臓器移植反対みたいなことが書かれていてうんざり。映画『アンデスの聖餐』で有名な飛行機事故での人肉食を取り上げて、人間はどんな状況でも人の肉を喰うべきでないと断罪。すかした石川啄木論も、このあいだ読んだ「啄木くん」に比べると笑っちゃう感じでした。
 樺美智子が機動隊に「扼殺された」何て書いてあってちょっとびっくりしてググってしまいましたが、ひとつの仮説を事実みたいに書いちゃうのはどうかな・・・。
 とにかく個人的にはちょっとがっかりな一冊でした。

寺山修司 死と生の履歴書
寺山修司 死と生の履歴書福島 泰樹

彩流社 2010-04-20
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