さくらももこさんの妊娠出産エッセイ。ちょうどサリヴァンが記載していた情動連動 empathy 体験が載っていたのでちょっと感動。
前半のももこさんが絶叫妊婦に対して行っているのが感情移入。そしてその気持ちが赤ちゃんに伝わるのが情動連動。両方とも英語にしたらエンパシーなので、エンパシー理解に大混乱が起きた、って趣旨の論考を書いています。もう締切すぎすぎですが、間に合えばいいけど・・・。
布団の中でジッと叫び声を聞いているうちに何とも切なくなり、手に汗を握りながら、”がんばれがんばれ”と絶叫妊婦を応援しつつ、”あんなに苦しんでいるんだから、先生早く助けてあげてよ・・・”という思いでいっぱいになり、やるせなくなり泣けてきた。
私が声を殺して涙を流していると、驚いた事に、それまで横で静かに眠っていた子どもまでが突然泣き始めたのである。偶然かもしれないが、私は偶然だけではない親子のつながりを感じた。母親と子供のつながりが一番深いのは、子供お腹にいる胎児の時期で、その頃は母親との以心伝心が実にストレートに行われるという話をきいた事があるが、昨日私のお腹から出たばかりの子供には、まだ以心伝心の回路が残っていたのではないかと思った。
(p.127)
そういうふうにできている | |
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