「アリス・スチュワート博士の子どもの悪性腫瘍の増加に関する疫学的調査結果がずいぶん歪められてネットに拡散している件」/「化外の花」

アリス・スチュワート博士の子どもの悪性腫瘍の増加に関する疫学的調査結果がずいぶん歪められてネットに拡散している件

「年1ミリシーベルト以下でないといけない科学的根拠を伝えましょう。1956年、彼女は低線量被ばくの危険性を発見した」 http://on.fb.me/ThhqFN というアリス・スチュワート博士の論文 http://1.usa.gov/Thhu8H を見てみたら全然ニュアンスが違ってたのでちょっと結論のとこだけ訳してみる。


子どもの悪性腫瘍に関する調査

 アリス・スチュワート、ジョセフィン・ウェブ、ディビッド・ヒューイット
 British Medical Journal 1958

まとめと結論
 最近悪性腫瘍で亡くなった子どもの大集団の出産前後の体験を、生存している子どもの類似群の体験と比較した。出生前の三つの出来事(胎児の直接放射線照射、細菌感染、早産の危機)の頻度が生存している子どもより亡くなった子どもの方が有意に高かった。
 もうひとつの出生前の影響因子(高齢出産)が、幼児期の白血病のリスクを増加させ、この疾患とダウン症が同時に起こる傾向があるという事実に関連しているようである。
 3つの産後の出来事(幼児期のX線被爆、急性の肺感染症、重傷)の頻度が、生存する子どもより、白血病で亡くなった子どもの方が有意に高かった。「抗生剤以前の時代」では、これらの子どもは白血病になる前に亡くなっていたかもしれない。
 母親の健康と子どもの家庭環境は、二群の間で有意差は見られなかったが、癌や白血病になった家族史には若干の差異がみられた。
 私たちの最終的な結論は、胎児期の放射線照射によって最近の子どもの悪性腫瘍の増加を説明することはできないというものである。しかし、このような照射を過剰に受けた事例の存在が強調するのは、基本的な医療X線検査・治療は最小限にする必要があるということである。(強調は引用者による)

 もしかしたら別のソースがあるかもしれないので、知っている人がいたら教えてください。

化外の花/太田順一

 都市や町に生える雑草と花の写真集。植物の生命力は凄いね。人は滅んでも、花は咲き、植物は生い茂っていくんだろうね。

化外の花
化外の花太田順一

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2012年12月25日のつぶやき