「ドイツ奉公人の社会史―近代家族の成立」/「アラマタ美術誌」/「本のおかわりもう一冊 (桜庭一樹読書日記)」/「臨床哲学講義」

ドイツ奉公人の社会史―近代家族の成立/若尾祐司

 拙論文「ゴシック・ガヴァネスとしてのロッテンマイヤー嬢」で、当時のフランクフルトの使用人事情を知るために読みました。
 地道な仕事だけどこういう本があると後の人が助かりますね。

ドイツ奉公人の社会史―近代家族の成立
ドイツ奉公人の社会史―近代家族の成立若尾 祐司

ミネルヴァ書房 1986-07
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アラマタ美術誌/荒俣宏

 とっても中身の濃い一冊でした。
 第一章「ヒトはどうして絵を描くようになったのか」。絵画における陰影の歴史、立体化、遠近法、そして日本の浮世絵がすでにもっていた二次元世界の革新性。パレイドリア。自然の中に見いだされる偶然のパターン。
 第二章「装飾芸術論」。グロテスクの語源となる洞窟の見立て。日本の鰻絵と左官の歴史。なぜかぐや姫は竹から生まれるのか。そしてゴシックリバイバル
 第三章「差別する美学」バッドテイスト、悪趣味の美学。ナチス推奨の非頽廃絵画のエロティシズム。靴だけはいた女性のヌードが意味するもの。鹿島茂先生の本にも出てきたラファーターの動物類型。アードラー心理学と美容整形のアメリカ受容の類似点。

アラマタ美術誌
アラマタ美術誌荒俣 宏

新書館 2010-02-25
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本のおかわりもう一冊 (桜庭一樹読書日記)

 好評、読書日記の?冊目。そういえば「八本脚の蝶」もこの読書日記でしったんだっけ。
 東日本大震災を挟んで、読書家・作家たる決意も読みどころ。

本のおかわりもう一冊 (桜庭一樹読書日記)
本のおかわりもう一冊 (桜庭一樹読書日記)桜庭 一樹

東京創元社 2012-09-27
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2013年04月03日のつぶやき