「カルロ・クリヴェッリ―マルケに埋もれた祭壇画の詩人」/「間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか」/「想起のかたち―記憶アートの歴史意識」
カルロ・クリヴェッリ―マルケに埋もれた祭壇画の詩人/石井曉子
イタリアの宗教画家カルロ・クリヴェッリといっても澁澤龍彦が誉めていたことや「マグダラのマリア」のまなざしの冷たい印象くらいしか知らないんだけれど、やっぱり美術史的にいってもマイナーな作家らしくて研究するのや絵を見ることも大変らしい。
社会人大学院生の著者がクリヴェッリとの出会いやその作品を求めてのイタリアでの道中をエッセイ風にまとめたもの。タクシードライバーの運転手のルチアーノと一緒にクリヴェッリ探しに奔走するあたりは、ちょっとヤマザキマリさんのエッセイマンガを思い出した。
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人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか/森博嗣
何だか森博嗣らしくないタイトルだなと思ったら、元々のタイトルは「抽象思考の庭」で、このタイトルは編集者がつけたとのこと。納得。
内容はこれまでも書かれていた抽象的思考についてのまとめ。
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想起のかたち―記憶アートの歴史意識/香川檀
ナチスのホロコーストなどトラウマ体験の追悼としての現代アート作品。9.11などについての言及がもう少しあってもいいのではと思った。
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