horror

死者のための音楽/山白朝子

いちばんぞっとしたのは、本を開いたときに長い女の髪が数本はさまっていたこと。よくみたら栞でした。表紙のパラメシウムたちの鞭毛に見立ててるんでしょうね。装丁がすごく素敵で、なんだか白版の『八本脚の蝶』の表紙という感じです。 収められた7つの怪…

闇の司/秋里光彦

高原英理の別名。心理的に圧迫感を受ける残虐ホラー。平山夢明が「このミス」1位なら、こっちの方がよいと思いました。 奥歯さんがこの残虐表現を気に入り著者と話をした経緯は「ゴシック・ハート」に書かれています。闇の司 (ハルキ・ホラー文庫)秋里 光彦 …

独白するユニバーサル横メルカトル/平山夢明

後味の悪いいやな話が集まってます。はあ、これが「このミス」1位かという気はしますが、奥歯さんに免じて許しましょう。個人的には学習理論を司るスキナー省が世界を支配し、芸術が禁止されるアンチユートピアの話が良かったです。独白するユニバーサル横メ…

神野悪五郎只今退散仕る/高原英理

評論「ゴシックハート」の著者による少女版の「稲生物怪録絵巻」。カバーはどっかで見たことあるかなと思ったら宇野亜喜良。未だ現役って凄い。 たまたま直後に二階堂奥歯「八本脚の蝶」を読んだら、著者も寄稿していた。「稲生モノノケ大全」を編集された、…

水銀奇譚/牧野修

久々に物語モードがやってきて物語をばりばり読むが読む物不足。牧野修とも奇想天外新人賞以来、ブランクはあるもののフォローしているのでつきあいは長い。といっても片側通行だけど。 魔術・錬金術趣味は押さえつつもグロテスクはやや抑え気味でさわやかに…

最後の記憶/綾辻行人

綾辻行人のホラー+ミステリ。私は「暗黒館の殺人」のオカルト趣向の先触れになっているんだね。いや、書かれたのは暗黒館の方が先か。しかし、暗黒館の前にこちらを読んでしまうとさらに話が読めてしまう・・・最後の記憶綾辻 行人角川書店 2002-09売り上げ…