いちばんぞっとしたのは、本を開いたときに長い女の髪が数本はさまっていたこと。よくみたら栞でした。表紙のパラメシウムたちの鞭毛に見立ててるんでしょうね。装丁がすごく素敵で、なんだか白版の『八本脚の蝶』の表紙という感じです。
収められた7つの怪談も、時に残虐に、時にリリカルに、淡々とした筆のすすめ方に好感を覚えました。自意識を引いて漂白された乙一みたいな感じでしょうか。(と思ったら検索してみると山白朝子は覆面作家でネット界では、乙一説が結構とびかってますね・・・。それじゃあ生年記載がアンフェアですが・・・)