生まれ変わる心―カウンセリングの現場で起こること/高橋和巳
いまどきめずらしい「受容」に焦点をあてた精神科医によるカウンセリングの実践です。かといってロジャーズというわけでもなく、経歴を見るとアーユルヴェーダなどに関心を持たれている先生のようですね。そういう意味では、マインドフルネスとかと近い世界かもしれません。
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臨床心理士は理念であって未だ職業でない
臨床心理士の労働組合結成がネットでも話題になっていますね。
臨床心理士は未だ理念であって、職業として確立していないのだと思います。
そもそも資格の策定に当たって生計が経つような職業モデルとして考えられていません。それは大学の教員という他に主たる収入源が安定している人々が、現実的な収入などに関して甘い見込みの元に量産した資格なので残念ながらこれが現状です。
それによって臨床心理士養成は職業として安定したわけですが・・・。
臨床心理士が組合活動なんてどうよ、という意見もまあ大学の先生の理念追求と同じだと思います。「臨床心理士は組合活動なんかふさわしくない特殊なもの」みたいに聞こえてしまします。
ぼくは心理の仕事が普通の職業になったらいいと思っています。
個人的には組合関係の仕事、心理職の人々にはよい経験になるのではないかと思います。(特に病院では)。そういう意味では看護の方は普通の職業であって、一緒に組合活動をしていろいろ学ぶことが多かったです。
個人的には、病院でかりぶ氏あたりが中心となってやっていた組合活動をかりぶ氏が経営側にまわっていやいや副執行委員長などを引き受け、やりあっていたわけです。今回の臨床心理士のユニオンが所属している全国一般の下部組織に病院の組合も所属していてそちらの会合や、精神科病院の全国組織の政策委員会にちょびっとだけ顔を出したりもしていたのですが、そういうバックがあれば厚生省(当時)とかと交渉ができたりして、いろいろ面白い体験もしました。
厚生省との交渉では心理職の国家資格化も要求してもらったのですが、厚生省の回答は「こちらとしてはつくるつもりだったけれど、心理の中で意見がまとまらなくてできなかった」みたいな感じでした。
別にお金が関係ないと思っているから、国家資格化も先延ばしで良いと云うことになっちゃうんだよね・・・・。
図書館のための個人情報保護ガイドブック/藤倉恵一
浜松市立図書館の過剰な個人情報保護(貸出票に署名を記載しない)について考えるために借りてみました。全体的に非常に常識的な見解が記載されていてやはりという感じがしました。
貸出期限票についてはほんのわずかの記載しかありませんでした。
「個人情報」とは普通「特定の個人を識別できる情報」ですから、書籍名は入らないと思います。個人的には名前があった方がありがたいですが、まあidでも署名が記載されていればだいたいわかるので許容範囲です。
また、より注意が必要なのは、出力される貸出期限票(レシート)に氏名などの個人情報が極力出力されないように設定することです。(p.35)
これは掲示による連絡の場合ですが、書籍名の表示に関しても同様の対応が一番現実的だったろうと思います。新システムにする際に、「個人情報保護」だからという理由で一律に予約書籍通知メールからも貸出票からも書籍名を削ってしまったことが、利用者に不便な思いをさせているのです(予約書籍通知メールは利用者からの苦情があって、その後復活)。
もうひとつ、いちばん現実的でかつ効果のある対処としては「特に申し出がない限り、これまでどおり掲示による連絡を行う」という方針を打ち出すことです。「特に申し出がない限り」とオプト・アウト(利用者情報の掲示について、本人による拒否の意思表示)に応じることについて明確に示しておいて、その上で「(申し出がなければ)これまで有効であった方法を継続する」ことについて方針という形で「公表」することになります。(p.46)
著者のメールアドレスが掲載されていれば、貸出票に書籍名を記載することの是非について質問メールを書こうかと思いましたが、残念ながら掲載されていませんでした。
とりあえず次回図書館に行ったら自分の分の書籍一覧の情報をほしいと図書館の職員に言ってみるつもりです。(窓口で言っても派遣の方なのでかわいそうなだけなので)。自動検索機でパスワード打ち込んで出すようにいわれるでしょうが、その根拠を聞いてきます。なぜパスワード入力が必要なのか。貸出カードで本人確認できないとするなら、本を渡したらまずいと思うのですが・・・。