人間には分離なんてない。あるとすれば分離の脅しだけだろう。
D.W.Winnicott
分析者が患者に解釈を提供するのは、自分の理解の限界を知らせるためである。
D.W.Winnicott
私達がロンドンのお気に入りの店にいる夢を見た.その店では全部の階に螺旋階段がついていた.私達は友人へのクリスマス・プレゼントとしてあちらこちらの商品を手に取りながら、階段を上ったり、下りたりした.
いつも結局プレゼントせずに自分のものとしてとっておくことを知っていながら、まったく馬鹿げた買い物をしていた。
私は突然ドナルドが生きていることに気付き、安心してこう考えた.「これでクリスマスカードのことで悩まずにすむわ」
それからレストランでいつものようにモーニングコーヒーを飲んだ.(実際私達は土曜日はモーニングコーヒーを飲みに外出していた)
お互いに向き合い、テーブルにひじを突いて、私は彼の顔を正面から見て言った。 「ドナルド、何かお互いに言わなきゃならないことが、言わなきゃならない本当のことがあったわよね.何だったかしら?」
彼はとても青い目でまばたきもせずに、私を見て言いました.「これが夢だってことかな」
私はゆっくりと答えました.「ああ、そう。もちろん、あなたは死んだのよね。1年前に」彼は私の言葉をくりかえしました.
「そう。僕は1年前に死んだ」
私にとって、生と死、−私と彼との−、が現実として経験できたのはこの夢を通じてだった.
"W.D.W. A Reflection" written by Clare Winnicott in "Psycho-Analytic Explorations"