逆抵抗/ハーバート・ストリーン

 逆抵抗とは


 治療者が自分の行動をクライエントと関連づけて検討するのを拒み、治療の進行を妨げる態度や行動をとる
 ことであるとされています。逆転移をもう少し広くした概念のようです。
 さまざまな臨床例が使われていて分かりやすいです。ただ症例がちょっといかにもできすぎかなという気はします。

  • 表記揺れ Eissler エイスラー(p.64) アイスラー(p.115) 亡命ドイツ人なのでアイスラーがよいでしょう。引用されているのは旦那さんの方のクルト・アイスラーです。奥さんのルース・アイスラーは境界例に対するパラメータ導入、コフートへの教育分析等で有名です。
  • p.154 ギベルト 『私の生涯を救えなかった友へ』 → ギベール 『僕の命を救ってくれなかった友へ』 日本人なら、レファランスに翻訳本を日本語版のみあげるということはまずしないでしょうが、アメリカの方はそうでもないので注意が必要です。ギベールエイズで亡くなった小説家。フランス人です。

逆抵抗―心理療法家のつまずきとその解決
4772406727ハーバート・S. ストリーン Herbert S. Strean 遠藤 裕乃 高沢 昇

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