『変態心理』と中村古峡/小田晋 栗原彬 佐藤達哉 曽根博義 中村民男 編

 大正・昭和初期に活躍した在野の『変態心理』学者(後に医師資格取得)、中村古峡と彼の編集した雑誌『変態心理』に関する本です。
 心理学の黎明期はホラー小説「リング」のモデルとなった福来友吉千里眼事件などいろいろ興味深いことがありますね。余裕ができたら一度いろいろ調べてみたいところではあります。書籍の収集などが困難なのですぐにはできそうもありませんが。
 日本教文社版のフロイト選集の発行は「生長の家」の谷口雅春が関わっていたとか、中村古峡が多重人格の症例を発表しているとかいろいろおもしろい事実を知りました。
 中村は文学作品も残しているようで、上田敏与謝野晶子と一緒に写っている写真も載っていました。森田療法森田正馬との交流もあったようです。

『変態心理』と中村古峡―大正文化への新視角
『変態心理』と中村古峡―大正文化への新視角小田 晋 佐藤 達哉 中村 民男

不二出版 2001-01-20
売り上げランキング : 925805

Amazonで詳しく見る
by G-Tools