メディア・表象・イデオロギー 明治30年代の文化研究/小森陽一 紅野謙介 高橋修 編

 絶版のようです。
柴市郎 <狂気>をめぐる言説 <精神病者監護法>の時代 
 だけ読みました。
 ちょっとフーコー的に、明治時代の狂気の有り様を描いています。よく「この国に生まれたる不幸」として精神障害者の擁護派として描かれる精神科医呉秀三が一方で精神障害者の危険性を主張し、病院への<監護>を主張していたこと、読売新聞に掲載された「人類最大暗黒界瘋癲病院」という記事、「女学世界」に掲載された<精神病院参観記>とでもいうべきジャンルの記事などジャーナリズムのありようについてふれています。