「幻聴が消えた日/ケン・スティール クレア・バーマン」

 14歳の時に統合失調症を発症。自死を迫る幻聴に脅かされ、家族からは病気を否認される。高校の中退、家族から見捨てられるような形での単身生活から男娼になり、そして精神科病院への入退院の日々。精神科病院での集団レイプ体験などまさに生き地獄のような苦難を乗り越え、精神障害者の投票運動など、精神障害者の権利擁護活動を行ってきた精神科ユーザーであるケン・スティールの生涯。向精神薬リスパダールで30年続いた幻聴もおさまり、人生はこれからというところだったが、この本を脱稿して2日後にケンは心臓発作で亡くなる。2日後に52歳の誕生日を迎えるはずだった。

幻聴が消えた日―統合失調症32年の旅
幻聴が消えた日―統合失調症32年の旅Ken Steele

金剛出版 2009-10
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