フロイト 視野の暗点

症例フロイト

 まあフロイトに関してはこれだけいろいろ書かれたらもうネタ切れになるかと思いつつ、いろいろ新しい過去は再構成できるものですね。フロイトの個人史の中ではユダヤ教的な強い家父長として描かれる父ヤーコプは実際は事業に失敗した無力な父親であったと。フロイトは理論によってファンタジーの中で再生したというわけ?またフロイトがフリースへの手紙の中で書いている旅行不安の原因として母親の裸を見たということに関しても、フロイトは列車旅行の時期を間違えているし、むしろ父親の事業の失敗、同居していた弟、甥の死のインパクトの方が大きいのではないか。

フロイトの言動不一致

カルトとしての精神分析

翻訳について

 人名表記はちょっと適当。ドイツ語系の語尾の-erを「エル」とすると古くさい感じがしちゃう。それにしてもピーター・ゲイは「ペーター」で不統一な感じ。

フロイト―視野の暗点
フロイト―視野の暗点
後藤 素規 弘田 洋二

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