漱石―母に愛されなかった子/三浦雅士
この本の漱石の『坊っちゃん』の甘えに関する記述を読んで、北山先生の「見るなの禁止」論のことをもう一度考え直した。
妻=母との分離を否認する与ひょうは鶴の姿を見て、女の母性・獣性にたじろぐ。その気持ちを察してつうは去っていく。『坊ちゃん』と『夕鶴』が日本人の心を捕らえるのはきっと同じ構造なんだろう。
ここらへんは改めていつか考えてみたい。
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