階級としてのフリーター
フリーターにとって「自由」とは何か/杉田俊介
大学生の頃はやっていたバンドのメンバーは半分はいわゆる「フリーター」でビデオ屋や土方をして働いていた。景気のいい時代でもあったから、バンドとか自分のやりたいことをやるにはそうした身分が結構都合よかったわけだ。自分にしろ大学院を出て、しばらくは非常勤の仕事を掛け持ちして生計をたてていた。専門職であるとはいえ、定職を持たない生活がしばらく続いた。病院に勤めていたときはユニオンショップ(全員強制参加)型の組合があったのだが、ここに契約社員の人々がはいってきたときに、労働とか賃金に対する意識が正規職員とは随分差があってまとめるのに苦労した記憶がある。
時代は変わって非正規社員が酷使され、非正規社員も結束し、自らのアイデンティティを見つめざるを得ない時代になってきたようだ。組合活動が非正規社員問題を含めて再編成される必要があるのだろうと思う。やはりどうあってもアメリカ型の階層化は望ましくない。しかし、それを避けるための政治的な枠組みはまだまだ見えない・・・。
フリーターにとって「自由」とは何か | |
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