精神分析の歴史って三國志みたいで好きなんだよね。神話的な英雄が交錯するエピソードみたいなのがね。娘を分析して跡継ぎにするとか、娘を分析して憎まれて葬儀にも来てもらえないとか、母娘を分析して両方に惚れるとか、甥を分析して殺されちゃうとか、神話みたいな感じがするでしょ?
そういう目で見ると自我心理学以降のアメリカっていうのはあんまり面白くない。ラパポートもレーベンシュタインもシェイファーもスペンスも論文以外の側面はあんまり区別つかないっていうか。
そういうマイナーな歴史をきっちり解説して、それなりにおもしろくプレゼンテーションしていただける妙木先生のまとめ力は凄いです。マートン・ギルがフェレンツィの相互分析を二度もやってみて大失敗とか結構いいエピソードもありました。
フォナギーやミッチェルも自我心理学のくくりっていうのは、かなり納得いかないけどまあしょうがないかな。
自我心理学の新展開―フロイト以後、米国の精神分析 | |
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