静岡県民が「ハイジ」以外のスピリ作品を読むためのたったひとつの方法

 タイトルは演出です。
 ヨハナ・シューピリ=ハイジであって、現在は「ハイジ」以外のシューピリ作品はすべて絶版です。
 それもそのはずというか高橋健二の「シューピリの生涯」を読むと、シューピリは孤独な少年がひとり暮らしして孤独に発病して死んでしまった(記憶はやや不確か)みたいな話ばっかり書いていて、「ハイジ」のような読後感のよい作品はまれなのです。それでも学生たちにアニメ「アルプスの少女ハイジ」を最初から見せると「暗くてびっくりした」というレポートを書いてくる学生が多いのですが・・・。まあ確かにアニメではお医者さんの娘が死んじゃうとか、ペーターがクララの車椅子を壊してしまうとか暗めのエピソードは削除されてますからね。おんじの殺人に関してもほのめかされている程度ですし(原作にはちゃんと記載してあります)。

 
 それでどうしてもシューピリの多作品を読みたい場合は絶版本を古書店などで探すしかないです。Amazon などでは値をつり上げようという人が7000円とか8000円とか馬鹿みたいな値段つけていますが、地道にオンライン古書店をさがせばもっと安く手に入ります。
 図書館で探すという手もあります。こちらのウェブサイトヨハンナ・スピリによれば「グリトリの子どもたち」「ばらのレースリ」「コルネリの幸福」「やぎ飼いのモニ」「アルプスの白ゆり」「スピリ少年少女文学全集」全12巻などが出ています。
 静岡県では「巻き毛の子羊」素村書店が三島市立図書館、「コルネリの幸福」「アルプスの白ゆり」偕成社富士宮図書館などにあります。これを相互貸借で借りると良いです。浜松市立図書館のウェブサイトのリクエストから相互貸借希望と備考に書いて送ると取り寄せてくれます。
 自分はというと「コルネリの幸福」をネット古書点で入手して読んだくらいです。できたら「スピリ少年少女文学全集」を復刊してほしいですが、これは復刊.comでも難しいんじゃないかな。