「Swan Song」/「アレクセイと泉」/「アジア・中東・アフリカSL鉄道の旅」

Swan Song/若本俊雄

 24歳で癌で亡くなった写真家が撮った白鳥の写真集。5年計画で撮りためた4年目が終わった後、病院の検査で末期癌が発見され、家族にだけ余命一年が告げられる。体重は15kg減り、半年の入院が続き、本人は撮影を続けようと必死に体力回復に努めた。本人の撮影を諦めさせようと家族は苦渋の選択の末「良性の癌」だと告げる。本人の意志はかたく、退院。不思議に体重も増え2ヶ月にわたり撮影を完成。その一ヶ月後に彼は亡くなった。
 もちろん高橋規子さんの「終末期と言葉」や、中釜洋子さんのことを思い浮かべる。
 実は、誰でも終末期にある。それが緩慢なものか、急激なものかの差に過ぎない。自分の終末期をどう生きていこうかと思う。
 一方、鳥たちはたぶん終末期のことは考えず、ただただ一日を生きている。その姿が美しい。

Swan Song
Swan Song若本 俊雄

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アレクセイと泉/本橋成一

 チェルノブイリ原発事故も汚染地域に住み続ける人たちの写真集。
 文学的になりたい気持はわかるけど「あの事故を起こした4号炉の5キロゾーンと同じ値を示していた」なんて曖昧な表現じゃなくてきちんと数値を書かないといけないと思う。

アレクセイと泉
アレクセイと泉本橋 成一

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アジア・中東・アフリカSL鉄道の旅/杉江弘

 1998年の本だけど、今はどうなっているのか。中国ではオリンピックでSLは廃止になったと読んだけど。
 タイのSLが川沿いの木の橋の上を走っているのに驚いた。人の安全を確保するには経済的な支えが必要ということだね。

アジア・中東・アフリカSL鉄道の旅
アジア・中東・アフリカSL鉄道の旅杉江 弘

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2012年12月21日のつぶやき