「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」/「San Francisco in the Sixties」

志乃ちゃんは自分の名前が言えない押見修造

 「惡の華」の押見修造さんの本だという予断もあって、鈍いことに読んでみるまでこれが吃音を扱ったマンガだということに気づきませんでした。吃音の特徴、苦しさ、周囲の見方が嫌にリアルに書かれていると思いながら読み終えて解説を読んでみたら、これは押見さんの実体験を元に描かれたマンガなんですね。
 彼のマンガは基本的に自らの思春期の体験が反映されているように感じる物が多いのですが、彼自身後書きで「吃音マンガ」にしたくない、と書いているようにコミュニケーションが苦手な人にも通じるよう「吃音」、「どもり」ということを前面に出さずに描かれています。ウェブに載っている感想を見ると、これが「吃音」のことだとわからずに読了したひとも結構いるのではないでしょうか。
 「惡の華」ような毒気やエロティシズムには欠けますが、作者のまんがを通じてのサヴァイヴァル、まんがの中で主人句が友だちを作るためウケを狙って書く羽目になった「おちんちん」と言う文字を書いてくれた作者の奥様のことを考えると胸が熱くなりますね。お勧めします。

志乃ちゃんは自分の名前が言えない
志乃ちゃんは自分の名前が言えない押見修造

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San Francisco in the Sixties/George C. Perry

 お昼を食べたカフェにありました。ジミー・マッケンジー、ジェファーソン・エアプレーン、ジャニス・ジョプリン、13th Floor Elevators 懐かしき60年代のシスコ。

San Francisco in the Sixties
San Francisco in the SixtiesGeorge C. Perry

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2013年08月12日のつぶやき