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心療内科医で臨床心理士、富山大学保健管理センターのセンター長斎藤清二先生の最新刊です。僕も同じ東海北陸ブロックの保健管理センター所属なので、いろいろお世話になっています。
保健管理センター機関誌に連載された斎藤教授と学生の海老原愛さん、奈良林誠くんの対話形式で進められるやさしいナラティブ・ベイスド・メディスン入門です。病気に対する実証的な効果を重要視するエビデンス・ベイスド・メディスン(EBM)に対して、患者さんの病気に対する意味づけを重視するのがナラティブ・ベイスド・メディスンです。いわゆる健康番組では科学的なデータが、健康増進のエビデンスとしてあげられることが多いようです。
しかしEBMでさえ、患者さんに提出するための物語のひとつにすぎないというところには大いに賛成。科学的な説明を対極において、前近代を特権化するユング派はみなわなければならない態度だと思います。
「健康によい」とはどういうことか―ナラエビ医学講座 | |
斎藤 清二 晶文社 2005-10 売り上げランキング : Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 検証!がんと健康食品 生活習慣病、その「常識」で防げますか?―意外に知らない健康情報のウソとホント 構造構成主義とは何か―次世代人間科学の原理 禁煙ファシズムと戦う 検証 免疫信仰は危ない!―「がんビジネス」の実態に迫る |