マルクス主義哲学者アルチュセールの遺稿集全三巻のうち第一巻。精神分析に関連する著述を集めたもの。
1 フロイトとラカン
2 Dへの手紙
3 言説理論に関する三つのノート
4 転移と逆転移について―携帯用のちょっと不謹慎な言葉
5 トビリシ事件
6 「被分析者の名において…」
7 ジャック・ラカンとの往復書簡
ぽっきさんのコメントを受けて書きますが、自分の専門であるマルクス主義と結びつけて何とか精神分析に接近しようとするアルチュセールの姿が痛々しいですね。
この本は大森与利子さんの「臨床心理学という近代」で引用されれているために読んでみたのですが、アルチュセールの妻殺しとラカンとの決裂の直前に書かれた第5章「トリビシ事件」から引用して、真のフロイト主義理解を主張する大森さんの論調をかなり不可解に感じました。
- 認識論的切断(バシュラール)
フロイトとラカン―精神分析論集 | |
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