どぐら奇譚／松本健一

　図書館でたまたま手に取った本でしたが、意外に面白かったです。夢野久作の奇書「ドグラ・マグラ」と高山彦九郎の意外なつながりがミステリを読むようでした。
　満州青年同盟の小澤開作(小澤健二の祖父、小澤良子の義父)が関東軍の板垣「征」四郎と石原莞「爾」から取って、三男を「征爾」と名付けたなど興味深い記述もあります。夢野久作の父親の杉山茂丸といい、この時期の右翼の動きはなかなか興味深いです。
　筆者と僕は同郷のようで、筆者と同様、高山彦九郎を祀った高山神社のある高山の麓の幼稚園に通ってたのでよけいに興味深く読めました。しかし、太田市内に「高山」の名の付く幼稚園があったかな。検索したかぎりではみつからなかったので、改称されたのかもしれません。

どぐら綺譚
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