絵小説/皆川博子 宇野亞喜良

 皆川博子が好みの詩の一編を宇野亞喜良に渡し、宇野がそれをもとに絵を描き、今度はその絵からイメージした物語を皆川が書くという趣向の短編集。
 ちょうど今三浦雅士の長編評論「出生の秘密」を平行して読んでいて、そこで取り上げられているのが丸谷才一の「樹影譚」。解説めいた最後の短編「あれ」が同じ「ありえないはずの記憶」というテーマで書かれていておもしろかったです。

絵小説
絵小説皆川 博子

集英社 2006-07
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