「デートDVと恋愛/伊田広行」
パートナー同士の暴力的な支配関係に関して、多面的に考察。グレーゾーンという考え方や、ワークショップなどを行う際の注意など参考になることは多い。
ただ、実用的な知識として、学校、大学で教えなければならないのはDVだけじゃなく、精神疾患、さまざまなアディクションなどいろいろあるだろうから、筆者の主張する繰り返し、何度も学習の機会を設けるというのは現実的には難しいなと思った。
それから、筆者の主張の核である「シングル的恋愛観」(相手を拘束しない恋愛観)なんだけど、DVをしてしまう人にもう少しその傾向を高めるというのはわかるんだけど、これを一般的な恋愛観の核とすべきとなると、婚姻制度とか意味なくなるんじゃないかと思う(ようするに好きなときに別れられるし、相手が別の人と関係をもってもしかたがないと思う、拘束しないという姿勢)。
というか、「シングル的恋愛観」の具体例がもう少し知りたい。
デートDVと恋愛 | |
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