「医療モデル=病因除去モデル」の弊害

 つなでさんが狭義の「治療」にとらわれてしまうのもわからなくはありません。臨床心理学の中核モデルとして「成長=発達モデル」が置かれるとき、それに対置されるのが医療モデル=病因除去モデルなのですから。
 だけどそんなモデル、はっきり言って古すぎるし、慢性疾患に適応するのにもふさわしくありません。医療でだって、特に精神科領域ではWHOも提唱しているように bio-psycho-socio モデルは当たり前。
 「成長=発達モデル」が臨床心理学のキーであることは確かだけれど、医療機関を人間的成長を求めて訪れる人がどれくらいいるかは考えてほしいです。ユーザーのニーズを専門職のニーズが越えたらいけないのだと思います。