誤診だらけの精神医療/西城有朋

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 タイトルからだとユーザーからの精神医療告発の書かと思いますが、著者は精神科医です。大まかに言えば一般向けに操作的診断法や、精神医療におけるコスト感覚を推奨した本です。
 本論とはあまり関係ありませんが、あとがきに、下記のような記述がありました。


 そのアメリカに渡った中のひとりに「精神療法の父」と言われるフロイトがいました。
 ナチスユダヤ人迫害で、精神科医、カウンセラーの多くがアメリカに移住し、アメリカが精神医療の中心となったという文脈です。まあ、アメリカに行ったのは間違いないのですけどそれはナチスよりずっと前の話で、フロイトが亡命したのはイギリスです。念のため。ナチス以前の精神分析の中心年は、ウィーン、ベルリン、ブダペシュトでしたが、ユダヤ人迫害のために、ニューヨーク、ロンドン、ブエノスアイレス(かパリ)が新しい三都となったのでした。
 これこそまったく関係ありませんが、サイキという名前の精神科医って何だか凄いですね。所属が書かれていませんが、ペンネームじゃないですよね。
誤診だらけの精神医療
4309251854西城 有朋

河出書房新社 2005-03-17
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