精神分析的発達論の統合(1)/P.タイソン R.L.タイソン


目次
日本語版への序/まえがき/謝辞 序論 
第1部発達的観点 
第1章 精神分析における発達的観点の歴史
第2章発達過程の理論
第2部精神・性的観点 
第3章精神・性的観点:理論的概観 
第4章精神・性的発達の諸段階 
第3部対象関係
第5章対象関係に関する諸理論の展望 
第6章対象関係の発達 第7章自己感の発達 
第4部情動 
第8章情動理論に関する精神分析的展望 
第9章情動の発達的進化 
参考文献/訳者あとがき/人名索引/事項索引
 タイトル通り精神分析の発達理論が、フロイトアブラハムアナ・フロイトなどの古典から、ハルトマン、マーラーなどの自我心理学的発達論、ボールビー、スピッツなどのイギリスの愛着理論、クライン、ウィニコットなどの対象関係論、コフート自己心理学、スターンの乳幼児観察まで幅広く記載されています。テキスト的なので面白味には欠けますが、それでも「男根期」には「幼児性器期」という政治的に正しい名前があるとか、フロイトの自我/超自我エスという三部構造の呪縛が強すぎて、ハインツ・ハルトマンが無造作に「自己」という概念を持ちだしたのに、イーディス・ジェイコブソンが衝撃を受け、それが「自己と対象世界」へとつながっていくなどの興味深い記載に出会いました。

  • p.162 Spits → Spitz 羅針盤もカヴァーしているかの有名バンドはこの精神分析家へのオマージュとして名付けられました。(嘘)

精神分析的発達論の統合 (1)
精神分析的発達論の統合 (1)P.タイソン R.L.タイソン 馬場 礼子

岩崎学術出版社 2005-12
売り上げランキング : 240824

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
パーソナリティ障害の診断と治療
心的平衡と心的変化
転移分析―理論と技法
「現場からの治療論」という物語―古稀記念
入門メルツァーの精神分析論考―フロイト・クライン・ビオンからの系譜

Psychoanalytic Theories of Development: An Integration
Psychoanalytic Theories of Development: An IntegrationPhyllis Tyson Robert L. Tyson

Yale Univ Pr 1993-02
売り上げランキング : 2459

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
症例でたどる子どもの心理療法―情緒的通いあいを求めて